美術館東京国立近代美術館
展覧会名所蔵作品展 「MOMATコレクション」
開催日2024/9/3(火)〜12/22(日)
住所東京都千代田区北の丸公園3-1
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展示作品

女(B) 1955 年、東京国立近代美術館蔵、129.5×88.7 cm Photo: MOMAT/DNPartcom

エネルギッシュでもあり、ユーモラスでもあり、少し怖くもあり。一度見たら忘れられない女性像です。笑っているのか、踊っているのか、叫んでいるのか、それとも驚いているのか。この強烈な印象は、キャラ立ちした造形だけでなく、あざやかな色彩の効果にもよるでしょう。この色は、絵筆で絵具を塗り重ねるのでなく、染色の技法を用いることによって得られたものです。1955(昭和30)年、岡本太郎が作家を人選した展示(第40回二科展の第九室)に間所紗織は出品し、大きな脚光を浴びます。本作は、その展示への出品作です。

神話・神々の誕生 1956 年、東京国立近代美術館蔵、162.0×130.0 cm Photo: MOMAT/DNPartcom

東京音楽学校で声楽を学んだ間所は、結婚、出産、育児を経て、油絵と染色の道へと転じました。ときに叫び、笑い、髪を逆立てる女たちを描いた一連の作品により注目を集めたのち、日本の神話や民話に傾倒するようになります。『日本民族伝説全集』(藤沢衛彦、河出書房、1955年)を愛読し、古事記を主題に、自らの洞察と想像力を加えた作品を多く描きました。とりわけ彼女の関心を引いたのが、神々の誕生や国づくりといった主題であり、第41回二科展に出品された本作も、そのうちの1点です。

女(I) 1955 年、東京国立近代美術館蔵、129.5×89.0 cm Photo: MOMAT/DNPartcom
神話より 1956 年、東京国立近代美術館蔵、181.5×227.0 cm
Photo: MOMAT/DNPartcom
黒と茶 1962年、東京国立近代美術館所蔵 130.0×162.0 cm Photo: MOMAT/DNPartcom
スフィンクス 1964 年、東京国立近代美術館蔵、130.0×162.0 cm Photo: MOMAT/DNPartcom